美人・イケメン指定なしで男女10人を生成したら、顔はどこまで似るのか

 

前の記事では、生成AIに人物を任せると美人・イケメンのような整った顔に寄りやすく、顔タイプを変えるだけでは十分な人物差を作れなかった、という話を書きました。

 

ただ、それはこれまで人物を生成してきた中で感じていた経験則でもあります。

 

では、現在の生成AIにほとんど顔の条件を指定せず、同じ条件で人物を何人も作らせたら、本当に似た顔になるのでしょうか。

 

今回は女性5人、男性5人の合計10人を生成して、実際に比べてみます。

 

今回の実験条件

今回見たいのは、髪型や顔のパーツをこちらから指定しなかった場合に、生成AIがどのような人物像を自動的に補完するのかです。

 

そのため、プロンプトは以下の通りかなり短め。

ガチのマジでこれだけ指定。

 

女性用プロンプト

30代の日本人女性。正面向きのバストアップポートレート。カメラ目線。白背景。自然な表情。

 

男性用プロンプト

30代の日本人男性。正面向きのバストアップポートレート。カメラ目線。白背景。自然な表情。

 

「美人」「かわいい」「イケメン」「かっこいい」といった容姿に関する指定は入れていません。

 

顔型、目、鼻、口、髪型、髪色、服装についても指定していません。

つまり、そこをどうするかはほぼ生成AI任せです。

 

今回は1人ずつ独立して生成した

実は最初、同じ条件で女性を5枚まとめて生成してみました。

 

すると、驚くほど似た人物が並びました。

ただ、それでは「同じ生成の中で5枚作ったから似たのでは?」という疑問が残ります。

 

そこで今回は、1回につき1人だけ生成し、同じプロンプトを使って5回繰り返す方法に変更しました。

男性側も同様です。

 

できるだけ「同じバッチで生成したから似た」という要因を減らした状態で比較します。

 

まずは女性5人を生成

5回生成した結果がこちら。

 

女性生成画像 女性生成画像 女性生成画像 女性生成画像 女性生成画像

 

似てる…。

五つ子じゃねーか!ってレベルで顔そっくり。

自分には髪型くらいしか違いがないように見えます。

 

今回の5人には、卵型からやや面長の輪郭、二重の大きめな目、整った鼻、小さめの口、なめらかな肌といった共通した印象があります。

 

何より気になるのは、「美人」と一言も指定していないのに、全員かなりの美人として生成されたことです。

前の記事で書いた、「学校一の美少女」レベルの美人さん。

 

男性5人はさらに似た印象になった

続いて、性別だけを男性に変えて同じ実験。

 

男性生成画像 男性生成画像 男性生成画像 男性生成画像 男性生成画像

似てる…。

5人兄弟ですか・・・?ってレベル。

 

こちらも「イケメン」「爽やか」といった指定はなし。上のプロットのみ。

それでも生成されたのは、全員かなり整った顔立ちの男性。

 

女性以上に気になったのが髪型で、女性は髪型で差がでるけど、男性は髪型のバリエーションが少ないから上の画像のような、黒からダークブラウン系の短髪で前髪を横に流し、トップに少しボリュームを出したような髪型に収束。

 

顔立ちも、卵型からやや面長、整った眉、すっきりした目元、通った鼻筋、清潔感のある雰囲気と、かなり近い方向です。

 

女性は髪型の違いでまだ別人感が出たけど、男性は顔と髪型の両方が似たことで、さらに同じ人物像へ収束しているように見えました。

 

「普通の30代」を頼んだだけなのに、なぜこんなに整うのか

今回指定したのは、「30代の日本人女性」「30代の日本人男性」という非常に大まかな人物像だけです。

 

それでも、生成AIは顔や髪型、服装など、指定されていない部分を何らかの形で埋めなければなりません。

 

そこでAIが学習してきた人物画像の傾向や、見栄えの良い画像を作るための調整などが影響し、一般的に整って見えやすい人物像へ寄っていると考えられます。

 

乱暴に言えば、細かいことを指定しなければ、AIが「とりあえずこのくらい整った顔にしておけばいいだろう」という安全なところを埋めてくれているような状態です。

 

もちろんAIが本当にそう考えているわけではありません。

あくまで今回の生成結果を人間側から見ると、そのように感じられるという話です。

 

一人だけ作るなら、むしろ非常に優秀

ここまで書くと、生成AIが悪いように聞こえるかもしれません。

 

でも、一人だけ人物を作りたい場合には、むしろ非常に便利です。

「30代の日本人女性」とだけ書けば、それだけで見栄えのする人物を作ってくれる。

 

細かい顔の造形を指定しなくても、広告やプロフィール写真に使えそうな整った人物を自動的に作ってくれます。

 

問題になるのは、違う人物を何十人、何百人と作りたい場合です。

 

一人を綺麗に作る能力と、多様な人物を作り分ける能力は、同じものではありません。

 

だからAI任せの部分を減らす

今回の10人を見ると、顔や髪型を何も指定しなければ、かなり似た方向に寄ることが分かりました。

 

そこで当サイトではAIに任せている部分そのものを減らします。

 

輪郭、目、まぶた、眉、鼻、口などを別々の構成要素として用意し、それぞれに複数の候補を持たせます。

そして候補の中からランダムに組み合わせることで、AIがいつも選びやすい人物像から意図的に外していきます。

 

前の記事で紹介した「顔パーツまでランダム化する」という方法を使っているのは、このためです。

ただ、本当にそれで人物の幅が広がるのかは、また別の話。

 

次は実際に顔パーツをランダムに組み合わせて人物を生成し、今回のAI任せの人物と比べてみたいと思います。

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